乗ってみた
どうせ乗るなら...というコトで大型ばかりをレンタル・試乗し続けてまして、久々の中型バイク。個人的に"一度は乗っておかなければいけないのではないか"と思っている国産バイクが何台かありまして。例えば空冷4気筒のHONDA CBとか、YAMAHAセローとか、SUZUKIの油冷とか。でSRはそんなバイクの中の一台。
ここまで乗らずにきましたが、シングルシートは手作りでFCRキャブにヨシムラマフラーという焚き火プチツーで初めてじっくり見せてもらった友人のカフェカスタムSRが渋かったのと、Facebookで昔の同僚から「コレに乗ってました~」っていうSRの写真を見せてもらったコトに刺激を受けました。
パッと見ただけでも「コレSR? FTRとかじゃないの?」ってな見た目をしてますが、足回りはFZR250RRから移植。エンジンは当然ボアアップ済み。その他見えてるところもヨシムラだのOHLINSだののパーツが奢られていて...フレーム以外はほぼカスタムして学生時代から最近までず~っと乗ってたんだそうでw
逆輸入不人気車というコトもあってカスタムパーツが極端に少ないNinja 650と違って弄る楽しみ満載な車両がとても羨ましく、コレは素SRに先ずは乗ってみようとw
で、借りた直後にも感じましたけれども、ちょっと近所の丘陵地にある住宅街をトコトコクネクネしただけでバイクに乗った醍醐味が感じられます。ビッグシングルの鼓動感はもちろん、24馬力という街中走りでも使い切れる馬力と軽量な車体の恩恵。
という訳で以下、印象をメモ。なお、例によって素人ヲッサンのたわごとであることを予め申し上げておきますw
素敵なところ
こちらはEURO排ガス規制を受けて先日新発売された新型SR400の公式PVですが、私が乗ったモデルも基本は同じだと思います。このビデオでも言われている様な"日常的な速度域での楽しさ・官能"をたっぷり味わうことができました。
最新の大型(一部中型)バイクでは免許が何枚あっても足りない様な速度レンジでないと味わうことが難しいフィーリングを気軽に愉しめるってのは小排気量車ならではのメリットですし、特にその部分に磨きをかけられたSRの乗り味は"お好きな方にはたまらない"ものであるなぁと。
手の内に入るパワー
最高出力:19(26PS)/6500、最大トルク:29(2.9kgf・m)/5500と単純にスペックだけ見てしまうと最近の250ccクラス並のスペックなSR400ですが、遅くて困る様なコトもなく、高速も追い越し加速に不満が出る以外は普通に走れちゃいます。
で、借りた翌日にはもうレッドゾーンギリギリまでぶん回しながらターンパイクをクネクネできるほど扱いやすいという。
しかもその時点でもまぁ速度的にはターンパイクの常識の範囲。リッターバイクはおろか、私のNinja 650でさえレッドゾーン近くまで公道で回すなんてコトは不可能(1速で無理やりとかは除くw)なので、そういう意味ではホントに"使い切る喜び"を日常で愉しめるバイク。
プリミティブな乗り味
バランサー無しの空冷単気筒。そもそも商品の味付けとしてドコドコ鼓動感を強調されているってのもあって「オレ、いま、バイクに乗ってる!」っていう気分の盛り上がりもアリw
バイアスタイヤに細身のフレームで、走っていても剛性感という言葉とは少し縁遠い感じもしますが、軽量な車体とあいまって、しなやかに車体をしならせる様な感覚でコーナーをヒラヒラ走っていると「コレで十分なんだよなぁ」という感想も口からこぼれます。
クラシカルな佇まい
私世代だと子供の頃にノートの片隅に落書きしていたオートバイはこの形でした。
軽量化?なにそれ?美味しいの?とばかりに金属製メッキパーツが奢られた車体各部、走りながらスピードメーターに目を落とすたびにヘッドライトカバーのメッキに映える青空。
スピード&タコのアナログ二眼メーターはデジタルに慣れた目には一瞬で読み取りにくく感じることもありますが、このバイクであればコレしか無いというデザイン
キルスイッチまでデザインされて隙きがない
豊富なカスタムパーツ
多少見た目で気に入らないところがあってもカスタムパーツが豊富なので形はどうとでもなりますw
アレならエンジンも500ccオーバーに簡単にできますし。メインスタンドも標準装備なのでメンテだけでなくカスタムも自分でパーツを付け外ししながら好みに仕上げていく楽しみがあるんじゃないでしょうか。
交差点で同じ車が横に並ぶのがイヤで四輪もマイナー車を選びがちな私にとってはそこも魅力w
スポークホイールは手入れが面倒...とかって思ってもY's gearからキャストホイールが出てますし、定番のカフェはもちろん、ボバーだろうがトラッカーだろうが好きな形に(他車種と比べて)低コストに弄れるってのは大きな魅力。
燃費ゴイスー
今回のレンタルでは返却直前に1回満タン給油しただけ。東名高速の帰路で燃料ランプが点灯しましたが、最終燃費はリッター30km弱くらいでした。
ん?なところ
高速巡航は辛い
昨日の記事でも動画撮ってますが、普通に左車線を90km巡航くらいが気持ちいい範囲。東名高速中央レーン速度でも走れはしますが走行風はもちろん、そこからの加速に不安があるのでちょい緊張します。追い越し車線は...ちょっと無理っぽいな。
という訳で、遠くへツーリングに行くマシンとしては、中型・大型ツアラーを知ってしまった私にはちょっと辛いものがあります。
コンパクトな車格
人によってはコレがメリットになるのだと思いますが、身長177cm(但し短足)な私だとポジションがちょい窮屈。あれだけ厚みがある標準シートでそう感じるので、カフェカスタムとかで薄いシートにしたら短距離専用車になっちゃいそう。
ステップ位置
コレはバックステップにしてしまえば解決する問題ではありますが、停車時に足を下ろすと常にステップがジーンズに触れてる感じ。裾周りが汚れること不可避。
細身のバイアスタイヤは外乱に弱い感じ
今回、一番のデメリットだったのがコレです。もちろん普通に走っている分には全く問題ないのですが、最近山で頻繁に遭遇する縦溝道路が結構怖い...
Ninja 650を含め、これまでに乗ってきたバイクでは実際に外乱を受ける感じはよほど路面が荒れている時だけで、主に視覚的な怖さだけだったのですが、今回のSRではリアタイヤが縦溝の影響を受けて少し流されるというシーンが何回か...
おかげで縦溝コーナーは終始超低速で走ってましたw
やっぱセルは要ると思う...
儀式としてのキックスタートはとても楽しいですし、慣れれば常に一発で簡単にかけられるようになるのだとは思いますが、やっぱりセルも欲しいです...
前の記事に書いた「返却時間ギリギリだったので店舗まで押して持って行った...」ってのもですが、その原因は圧縮上死点を確認する小窓が老眼にはちょっと厳しいというトコロw
一度、箱根からの戻りで小田厚に乗る前に停車してETCカードをセットしたのですが、暗い場所だったので小窓確認ができず、エンジン始動にかなり手こずりましたw
いつもより写真少なめなのも、実は停車してエンジン止めたらキックが面倒...と感じたからというのもあります...orz
まとめ
街乗りバイクとしては短距離・街なかでもバイク本来の愉しみが味わえる一台だなぁと思いました。乗ってる最中も"Harley-Davidsonの883と同じ味わい..."だとずっと感じてまして。
もう少し車体サイズが大柄でキックとセルの両方が使えたらセカンドバイクとしても凄くいいのでは...って、ソレ、もしかしてKAWASAKi W400/650/800なのかしらんw
W400は純正オプションパーツでキックスターターキットがあるみたいですし。
とはいえこのバイクも"もう一度借りてみたいリスト"に入りましたので、冬を超えて暖かくなってから再度乗ってみたいと思います。
こういち
こちらのブログを読むと、SR にすごく興味が沸きました、けんじさんのインプレ、いつもレベルが高いです。 ニンジャ400もそうですが75キロくらいまでで走り回ってる感を味わえるのがいいとこやと思ってるんですけど、SR も随分良さそうですね、
欲しい!笑
kenji00からこういちへの返信
そうですね。私の知人の一人は家庭持ちで家族には冷たい目で見られながらバイクに乗っているので丸一日のツーリングなどは難しい感じなのですが、彼が乗ってるのがSR。
あぁ、確かにSRなら半日200kmツーリングとかでも行き先選べば満足度高いだろうなぁと思いました。
ただ都内から片道100kmだと絶景ポイントは非常に限られるってトコが問題ですけどw
SevenFifty
こんばんは。
SevenFiftyです。
SRはエエですよ。
わたしも一時は購入を真剣に考えました。
でも結局Wになりました。
kenji00からSevenFiftyへの返信
はい。SRはええバイクでした。
で、いま、W800もレンタルしてみようかなぁと検討中ですw