先日の記事で紹介したDucatiのMultistrada 1200が24時間無料試乗できるキャンペーンで借りてきました。
Bremboブレーキキャリパー、クルーズコントロール、片持ち式スイングアーム、キーレスイグニッション童貞喪失。
自宅から徒歩10分のところにあるディーラーですが、バイク預かってくれるということだったのでNinjaでGO。
普段お世話になっているカワサキプラザと違って、5~6名の店内スタッフのうち男性は1人だけ。以前、Sixty2を見に行って(中免しか無かったのにw)Diavel Carbonを勧められた時も、今回の試乗手続きも女性スタッフの方に対応いただきました。恐らくその方が営業効率が高いのではないかと思われますw
Webからの申し込みに返信無かったので電話で予約したのですが、大型免許保有確認はおろか身分証の類の提示は全く求められませんでした。申込用紙に偽名と嘘住所書かれたらバイク盗まれちゃう気がするんですが、Ninja預けたから聞かれなかっただけなのかなぁ?
ささっと手続き済ませて実車を借りて、積載の無いレンタルバイク&シートバッグに荷物が入りきらない時用に買ったAlphaのボディバッグに用意したツーリング道具を取りに一度自宅へ。
ちなみにiPadとB5版のシステム手帳が丁度入る大きさなので、最近は仕事先にもコレで行ったりしますw
今日のツーリングは知人と一緒に行く予定なのですが、待ち合わせ時間まで余裕があるので自宅駐車場でMultistradaを眺めます。
脚長系アドベンチャーバイクはあまり好きではないのですが、コレは素直にカッコいい。
以下、印象をメモ。なお、素人ヲッサンのたわごとであることを予め申し上げておきますw
乗ってみた
借りた直後、自宅まではあまりに直立した感じの乗車姿勢に違和感バリバリでしたが、ちょっと走りだしたら非常に楽なポジションだということに気づく。今日は320kmほど下道中心のツーリングだったのですが"旅バイク"として脚長系が流行っているのも納得。
Multistrada自体の出来も、さすがDucatiの自信作だけあって素晴らしい。ググってみても褒めちぎったインプレばっかりなのも当然ですね。
実は試乗車返却直後にMultistrada熱が冷めてしまうのですが、それは最後に......
素敵なところ
走る曲がる止まるという基本性能の良さもさることながら、所有欲を満たす一台であることは間違いありません。
どこまでも走れそう。"日本一周するオートバイを選びなさい"と言われたら、現時点ではコレを選択します。なにしろどこまでもいつまででも走れそうなよく出来た一台。乗りながら「コレならちょっとランチで安曇野あたりに蕎麦喰いに行って帰ってくるみたいなの楽勝でできるなぁ」って考えてました。
脚長系としては例外的にカッコいいデザインは人によって好みがありますが、さすがイタリアンバイク。ディテールが凝っていて都市部を走っていても違和感の無い素敵デザイン。オフロード走れなくなっても良い(この価格帯のバイクでコケるのはヤだからたとえ買っても絶対オフでは乗らない)からこんな感じに顎が出たアンダーカウル装着したらもっと好みのスタイルになるかも。
鼓動感満載のエンジンと不思議なシャシーここまで乗った2台の大型はいずれも4気筒。2気筒のビッグバイクは初でしたが、期待通りの鼓動感。ですが、不思議なことにハンドルやステップにはその振動は響かず手足が痺れることはありません。シート越しに強烈なパルスを感じながらもそれが疲労感にあまり繋がらないという不思議なエンジン&シャシー。
一台で二度美味しい走行中でもハンドルのボタンで切り替え可能な走行モードは出力だけでなくエンジン特性やサスペンション設定までもが変更になります。今回はほぼTOURINGモードで走っていましたが、"スムーズに動く足回りとツインっぽいちょっと大きめにアクセル開けると回転を上げる鼓動の高まりに少し遅れて加速しはじめる"感じでした。が、峠道を走行中にSPORTモードに切り替えてみたところ性格が一変。アクセルの開け閉めにリニアに反応するエンジン特性に。サスペンションも明らかに硬く締め上げられた感じになり楽しくスポーツできました。ただしSPORTモードで走ってると硬い足回りのせいでケツが痛くなりますw
オートクルーズって便利高速道路での巡航が超楽ちん。一定速巡航ではアクセルをホールドするのに結構神経使ってるんだなというのを実感。広域農道やバイパスで前に四輪がいて抜けなかった時も使ってみましたが、手元のスイッチで微妙な加減速調整できるので一般道でも十分使えました。
ん?なところ
良くできた一台だけに、些細な点が気になったりもします.....
排気音官能的なLツインサウンドでトンネルではシフトダウンして音を楽しんだりしましたが......ちょっと大音量過ぎ。自宅マンション敷地内の駐車場は隣にお住まいの方の部屋が近いので深夜早朝の出発/帰宅で毎回罪悪感を感じないといけないレベル....動画では伝わりにくいですが.....
熱いエンジンの熱は、仕方のないことなのですが左足ふくらはぎ部分にあるラジエターホースとシート前寄りに座った時のタンク下部からの熱は低温やけどを心配するレベル。シート後ろ寄りに座ると改善されるので、コレは多分想定しているライダーの体格が平均身長180cm&足が長いヨーロッパの人だからなのでしょう。
極低速でのギア選択市街地で細かな街路を移動するとなると1速では低すぎ、2速では高すぎ。もう少し2速が下にワイドだったらいいのになぁ。仕事移動で都心のオフィス街を移動するのは苦手な設定。
足つき一応両足付きますが、さすがにベッタリとはいかず.....短足な私だと、歩道側に傾斜があったり片足付いたら砂利だったみたいなパターンで立ちゴケするリスクは相当にあります。
価格.....確かに素晴らしいオートバイです。ですが、Ninja 1000が2台買えるというプライスタグはあまりに重い.......
多岐にわたる複雑な電子制御走行中でもエンジンやサスペンションの特性をボタン一発で変更できるライディングモードコントロールに始まりコーナリング中のABS制御など様々な電子制御を搭載しています。個々の機能はどれも素晴らしいものですが、SEっぽい仕事をしていて"バグがないプログラムは、ほぼ存在しない"ことを身を持って体験している立場としてはイタリア製の電子機器・制御に命を預けられるか?という偏見めいた不安が無いといったら嘘になります.....
返却したらちょっと気持ちが変わった。
先ほどMultistradaを返却してきまして、ココからは店舗に預けていたNInja 400で帰宅してから書いています。これまでの2台、Bandit 1250FとNinja 1000を返却しての帰宅時にはNinja 400の物足りない部分が見えて大型熱が高まる感じでしたが、今回は違いました。
Multistradaがあまりにも高スペック過ぎたからなのでしょうNinja 400で走りだした瞬間に「コレで十分じゃん」という感想が。若干前傾したポジションと視線より低めに配置されたフェアリングと計器類の方がやはり好みだということも再確認。Multistradaはレンタルバイクにもあるので「乗りたくなったら借りればいいや」と思えました。所有するには色んな意味で贅沢過ぎる。
万年筆を買いに行って、パーカーやモンブランで試し書きして、スゲー良いのは分かるけど自分が使う道具としては贅沢なので、結局買うのはLAMYサファリ.....みたいなw
維水志萌一
なるほどー。
共感できる部分がいっぱいありますね。
低速で運転しにくいと感じるのは同じNinja乗りだからでしょうか。
バグってのは付き物なんですね。勉強になります。
実際、私が借りたムルティはすでにオートクルーズが死んでました。
電子制御はおまけですね。
「Ninjaに乗って帰る際の安堵感」、分かりすぎて笑いました。
BMWのGSに乗ったときもそう感じたんで、やはり私は足長系が合わないようです。
kenji00から維水志萌一への返信
そもそも低速運転で街中をウロウロする様な使われ方は想定されていないんだとは思いますが、日本での利用だとそういうシーンは多いですよね。
それを補ってあまりある性能ではあるんですけど.....ちなみに来週は同型エンジンを搭載したDiavelを予約済みですw
スラマッパギ
クルーズコントロールまでついてるんですか。最新鋭機怖しい…。
人間も単車も不完全な方が可愛いって感じでしょうか。
kenji00からスラマッパギへの返信
そうですね。愛着ってのもありますし、やはり"軽さは正義"ってのが大きいかも。
ABSやトラコンといった走る・曲がる・止まるに直結する系の電子制御は欲しいなぁと思うんですけど、クルーズコントロールとかの安楽系電子制御はもう少し年をとってからでいいやって思いましたw