バイク乗りにはいろんなジャンルがあるような気がします。
が、"ハーレー"というのは、もう一つのジャンル。"アメリカン(クルーザー)"というのもジャンルですがなんとなくハーレー乗りの方からは「他のアメリカンと一緒にしないで」的な排他性を感じているのは私だけでしょうか....
ちなみに、もうかなり昔になりますがHarley-Davidsonが「バイクじゃなくてライフスタイルを売る」という方向にマーケティングの舵を切った時に、そのプロジェクトの端っこで仕事をしていたので今の状況は大成功ではあるのですがw
で、今回借りたのは昨日も書きましたけど、コレ。
Harley-Davidson 883N IRON
350kmほど乗ってきました。
以下、印象をメモ。なお、例によって素人ヲッサンのたわごとであることを予め申し上げておきますw
乗ってみた。
すいません。ハーレーを舐めてました。こりゃ~ドハマリする人がいるのも仕方ないわw
車もバイクもアメリカとヨーロッパでは大きく傾向が違っていて、アメリカのほうがプリミティブで大味な演出をしていると思うのですが、私にとってのハーレーの魅力はそこでした。
スタイル・サウンド・ライディングフィール.......ヨーロッパ的な精緻さは無いけれど、その味付けはもう絶妙。
実を言うと最初に箱根まで走った時点では「うん。分かった。今日は早目に返却しちゃおうかな....」などと思っていたのですが考え直して伊豆方面へ向かいまして。距離を延ばすほどに、いろんな道を走るほどに良さが分かってきた感じでした。
コレとNinja 400(またはNinja 1000)の組み合わせって、もしかしたら私にとって2台所有の理想形かも。
素敵なところ
- スタイル
もう、コレ、間違いなくアメリカのアイコン。バイクの事を全部"ハーレー"と呼ぶ人がいますが、むべなるかな。
リリース当時最も小さなハーレーだった883でも、その佇まいは"鉄馬"の貫禄。
まぁ、今回借りた車体がIRONというローダウン仕様で、ペイントもHard Canfy Customバージョンだったこともあるかとは思いますが。
- Vツインエンジンの造形
間違いなくカッコいいw
- 車体はコンパクト
昨日の記事で「YAMAHA Virago 250と間違えた」などと失礼なコトを言っていますが、コンパクトで低重心な車体は約250kgという車重を全く感じさせません。
- 鼓動感
エンジンの振動と音、両方が醸し出すバイブレーションは、これぞ"鼓動感"な一方で、その音と振動は不思議とライダーを疲れさせるものではありませんでした。DucatiのLツインも似たような鼓動感がありますが、前述の通り883の鼓動感はもっと野性味が溢れています。
Ninja 400のお気に入りポイントの一つが"適度な鼓動感"なのですが、883を返却してNinja 400に乗り換えたところ、そのエンジンのスムーズな吹け上がりに「アレ?4気筒かな?」って思っちゃいましたw
- トコトコ走るのが楽しい
朝の東名高速で100km/h巡航していたら指先が冷たくなったので80km/hに速度を落としたところ、コレがドンピシャ。その後は一日中、高めのギアで低めの速度を守って快適なトコトコ走りを楽しみました。もちろんトルクは太いのでいざという時の加速は(速くはないですけど)十分です。
- よく曲がる
曲げ方はNinja 400とは違いますが、乗り方分かればよく曲がるオートバイでした。883N IRONはサスペンションチューニングも練られたものみたいなので、他の883よりも良いのかもしれません。
- ベルトドライブ
地味なポイントですが、メンテナンスフリーで素敵。
ん?なところ
- バンクセンサーがすぐ接地
"よく曲がる"と書いた直後にアレですがw
クルーザーという車体デザインなので仕方がないことだとは思うのですが、ちょっとバンクするとすぐにガリガリとセンサーが接地します。
乗っている感触では、まだ倒せる雰囲気なのですが.......接地しちゃってはしょうがないですね。比較的バンク角が深く取れそうなSTREET 750でも、街中の交差点でもちょっと倒し込むとステップを擦る....ってインプレがあるので、コレはもうハーレーの特性として諦めるしか無さそう。リーンアングルはメーカーが安全な値を考えてくれているのでしょうし。
- 燃料計は......いるよね?
無いんですよ。燃料計。まぁオーナーになればある程度頭のなかで残量把握しながら走れるのでしょうけれども、田舎道とか真夜中だと精神衛生上良くないと思いますw
- キーがしょぼい....
レンタルバイクなので、スペアキーなのかもしれませんが、一応Harley Davidsonのロゴ入り。この鍵......ちょっと残念です。
ちなみに頭が黒いほうがエンジン&ハンドルロックキーで、素の鍵が燃料タンクのキーです......コレ、1本にできないの?
で.......
いや、なんだかんだ言って、今まで食わず嫌いでハーレーのレンタルを後回しにしていたのを後悔させるほどに素敵でした。
実は、来月でレンタルバイクの定額制会員が更新期限なので退会しようと思っていたのですが......ハーレー借りるためだけに会員になっといても良いかな?と思って退会中止してきました。
でも、ハーレーってのは多分素材で、自分好みにカスタムするのが楽しいバイクなんだろうなぁとも強く感じてます。バンクセンサーを短くするとかw
緑好き
883は大型免許を取得した教習所で「体験乗車」で乗りました。2速アイドリングでも教習所コースの速度制限を超えてしまうという力強さw これはバイクじゃなくてハーレーという別のカテゴリーの乗り物だな、と感じたことをよく覚えています。
ハーレーはサービスドミナントロジック(SDL)の成功例ですね。これに関わっておられたとは・・・尊敬いたします。HOGを真似して自転車メーカーのキャノンデールがCOG(Cannondale Owners Groupe)というまんまパクリをやった時には驚きました。本国ではホームカミングデーとかやって、古いキャノンデールから最新のキャノンデールまで、好き者が集まってワイワイ情報交換やら走りを楽しむとやっていたのですが、日本ではSNSの拡張版みたいなものにとどまっていて、これじゃない感が凄かったですね。
日本のバイクメーカーはSDL展開はちょっとイマイチですかね・・・カワサキはコーヒーブレークミーティングをやったりKAZEで情報発信したりで頑張っている方でしょうか。ただ、ホンダのCBオーナーミーティングとかヤマハのドラッグスターパーティーとかスズキのV−STROMミーティングのような、車種に特化したイベントは無いですね(漢カワサキはオーナーが自主的にやっているからメーカーはやらないでもいいのかもしれませんがw)
(追伸)
GSX−S1000Fが昨日納車になりました。バイクブロスに簡単なレポートを載せましたので、よろしければご覧ください。
http://www.bikebros.co.jp/community/myImpressionList.php?t=0&uid=lgKNmgRv
kenji00から緑好きへの返信
いや、ホントに883のエンジン(とギア比?)は「こ、コレがトルクか....」って感じでした。
2速発進でも何も困らないけど.....1速要る?って感じw
1200のスポーツスターにも乗ってみないといけないなぁ....と思ってますです。ハイ。
あ、GSX-S1000Fレポート拝見しました(Ninja 400のレポートも)
ブログ(BikeBros日記)が無いのにガッカリしましたw
.....というのは冗談で。私と違って緑好きさんはバイクの特性をロジカルに語ることができていらっしゃるので読んでて楽しかったです。
私もGSX-S1000Fには興味津々で。
自宅から徒歩圏にYAMAHA、KAWASAKI、SUZUKI、DUCATIの取扱店があるので先日も店頭で眺めてきたばかりなのですがレンタルバイクにラインアップされてないんですよねぇ.......街中の試乗だと何も分からないだろうし、ターンパイクあたりでの試乗会を待っているところです。
機会があればどこかツーリング先でお会いしましょう。
緑好き
3月18日のKCBMは行かれますか?お会いできるようでしたら、是非。
kenji00から緑好きへの返信
18日のKCBM。
恐らく新型Ninja 1000の展示もありますし自宅からそれほど遠く無いので雨さえ降らず仕事が入らなければ(笑)行くつもりです。
現地にて、是非。